パーソナルWebサーバーガイド

Index

 パーソナルWebサーバーは,Microsoft社が提供する,Windows95用のWWW,FTPサーバーです.
 パーソナルWebサーバーを導入することで,あなたのパソコンに置いたドキュメントやプログラムが,全世界から参照できるようになります.


インストール

 インストール方法は,あなたの使っているWindowsのバージョンによって違います.
 まず,[スタート]-[設定]-[コントロールパネル]を開き,[システム]をダブルクリックして,現在のWindowsのバージョンを調べてください.

バージョンが4.00.950および,4.00.950Aの場合

 この場合には,Microsoft社のホームページから,パーソナルWebサーバーの追加コンポーネントをダウンロードしてこなければなりません.
 ダウンロードしたファイルをダブルクリックして実行すると,パーソナルWebサーバーのインストールは完了です.

バージョンが4.00.95Bの場合

 この場合には,すでにあなたのWindows95には,パーソナルWebサーバーのコンポーネントが入っています.
 [コントロールパネル]-[ネットワーク]をダブルクリックして,ネットワークの設定ダイアログボックスを開き,[ネットワークの設定]タブから,「追加(A)」ボタンを押し,「サービス」を選択すると,そのなかに「パーソナルWebサーバー」という項目があるので,これを選択し,インストールします.

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 以上で,インストール作業が終了します.ちなみに,パーソナルWebサーバーをとりやめたいときには,[コントロールパネル]-[ネットワーク]の[ネットワークの設定]タブで「パーソナルWebサーバー」を選択し,「削除」ボタンを押します.

パーソナルWebサーバーの設定を変更するには

 インストールが完了すれば,もうその時点で,WWWサービスが機能しています.パーソナルWebサーバーの設定は,[コントロールパネル]-[パーソナルWebサーバー]で行ないます.

サービスの開始と停止

 パーソナルWebサーバーは,WWWサービスとFTPサービスの2つのサービスを持っています.前者がいわゆるホームページを公開するためのサービス,後者がファイル転送をサポートするサービスです.
 インストール直後は,WWWサービスのみが開始されており,FTPサービスは停止状態となっています.
 サービスの開始と停止は,[コントロールパネル]-[パーソナルWebサーバー]をダブルクリックしたときに表示されるダイアログボックスの[サービス]タブで設定することができます.

公開ディレクトリを決める

 Windows95上のどのフォルダを外部に見せるのかを決めるには,「インターネット サービス アドミニストレータ」を使います.
 「インターネット サービス アドミニストレータ」は,インターネットエクスプローラーなどのWebブラウザから利用するプログラムです.
 [コントロールパネル]-[パーソナルWebサーバー]の[管理]タブにある[管理]というボタンを押すと,「インターネット サービス アドミニストレータ」が起動します.

WWW管理

 WWW管理には,「サービス」「ディレクトリ」「ログ」の3つの項目があります.

サービス

 「サービス」では,接続タイムアウトや最大接続数を決めます.また,パスワードの認証を行なう場合,どのような方法で行なうのかを決めます. 

ここでは,わかりずらいと思われるパスワード認証について補足的に説明します.

匿名を許可

 ユーザー名やパスワードを送信してこなくても,接続できるようにします.ほとんどのWebサイトは,この方式をとっており,重要な部分や会員のみがアクセスできる部分にのみ認証をかけます.「匿名を許可」にチェックを付けないと,すべての接続者が有効なユーザー名とパスワードを送信しない限り,接続できなくなりますから,注意してください.

基本認証

 ユーザー名とパスワードの送信にほとんどのWebブラウザがサポートしている「基本認証」を用いることを示します.基本認証では,ユーザー名とパスワードの暗号化を行わないので盗聴の危険性があることに注意してください.

Microsoft暗号化認証

 ユーザー名とパスワードの送信にWindowsの暗号化機構を用います.サポートされているブラウザは,Microsoft社のインターネットエクスプローラーのみです.暗号化されているため,盗聴の危険はありませんが,その点利用するブラウザが限られてしまうので注意してください.

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 認証をかけたい場合,「基本認証」と「Microsoft暗号化認証」のどちらを選ぶのか悩むかも知れません.しかし,「基本認証」と「Microsoft暗号化認証」の両方にチェックを付けておくと,「Microsoft暗号化認証」→「基本認証」の順で調べられますから,その心配はありません.
 通常,このパスワードの項目は特別なことがない限り,すべてにチェックを付けておくのがよいでしょう.

 

ディレクトリ

 ディレクトリタブでは,どのディレクトリを外部に見せるのかを選択します.
 重要なのが,ディレクトリとエイリアスの関係です.ディレクトリとは,Windows95のHDDのフォルダを示します.エイリアスとは,Webから見えるパスを示します.
 デフォルトでは,“C:\WebShare\wwwroot”が“ホーム”に割り当てられていると思います.ホームとは,あなたが公開しているマシンのルート(/)を示します.この定義により,外部から“http://あなたのサーバー名/”のように参照された場合,“C:\WebShare\wwwroot”の中身が見えるようになるわけです.
 関連付けの定義を変更したい場合には,該当する定義がなされている行の右側にある「変更」という文字を,削除したければ「削除」という文字をクリックします.新たに関連付け定義を増やしたいまのであれば「追加」という文字をクリックすることで,関連付けを行なうことができます.

 関連付けを行なう画面では,Windows95でのフォルダの指定と,Web上のマップするパスであるエイリアスの指定のほかに,アクセス権を決めることができます.
 アクセス権には,「読み取り」と「実行」の2種類があります.通常は,「読み取り」で構いませんが,CGIなどあなたのマシンで実行させたいプログラムを置く場合には,「実行」の権限を付けてください.
 「実行」権限のついたフォルダにexe形式ファイルなどの実行形式ファイルを置くことで,外部からそのファイルの要求があったとき,あなたのマシンでそのファイルの実行がされます.当然,セキュリティの問題が生じますから,意味もなく「実行」権限を付けるのは避けてください.

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 デフォルトドキュメントとは,ユーザーが“http://あなたのサーバー名/”のようにファイル名を指定してこなかった場合に表示されるファイル名のことです.デフォルトでは,“Default.htm”となっていますから,“http://あなたのサーバー名/”というものが,“http://あなたのサーバー名/Default.htm”に置き換わり,あらかじめ関連付けられたフォルダのなかのDefault.htmというファイルが外部に見えるというわけです.
 ディレクトリの参照を許可するというのは,デフォルトドキュメントが存在しない場合に,そのフォルダの中身を見せるのかどうかを決めます.

 

ログ

 パーソナルWebサーバーでは,誰がいつ見にきたのかのログをとることができます.どこに保存するのかを設定できます.
 ログは,カンマ区切りテキストのファイルとなります.Excelなどの表計算ソフトを用いて参照すると見やすいでしょう.

 

 

FTP管理

 FTP管理には,「サービス」「メッセージ」「ディレクトリ」「ログ」の4つの項目があります.

 

サービス

 サービスタブでは,最大接続数や匿名利用(anonymousログイン)を許可するのかどうかを決めます.
 FTPによるアクセスでは,ユーザー名とパスワードは暗号化されず,生のまま流れます.よって,途中でパスワードが盗聴される恐れがあることを気に留めておいてください.

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 「現在のセッションを表示する」という文字をクリックすると,現在,誰がFTPで接続しているのかを見ることができ,また,問題があるようであれば,こちらから強制切断することもできます. 

 

メッセージ

 外部からFTPサービスに接続したときなどのメッセージを決めることができます.好きなメッセージを入れて構いませんが,日本語メッセージは正しく動作しないことがあるため,極力避けるようにします.
 また,接続メッセージに2行以上に渡るメッセージを入れた場合,一部のFTPソフトでは,接続できないことがありますから,注意してください.

 

ディレクトリ

 どのディレクトリをFTPで公開するのか決めます.指定方法は,WWWサービスと同じです.
 ただし,アクセスの権限は,WWWサービスと違い,読み取りと書き込みの2種類となります.匿名でのアクセスで書き込みを許すと,FTPサービスでウィルスが入ったプログラムをアップロードされる可能性があるため,注意してください.

 

ログ

 ログの設定は,WWWサービスとまったく同じです.よって説明は省きます.

 

ユーザーごとの権限機構を使う

 ここでは,会員制サイトを開く場合などに便利な,ユーザーの権限,すなわちユーザー名とパスワードの登録のしかたについて説明します.

ローカルセキュリティのインストール

 まず,最初にローカルセキュリティのインストールをする必要があります.
 [コントロールパネル]-[ネットワーク]の[ファイルとプリンタの共有]ボタンを押し,共有のチェックをはずしてください.
 この作業は,初回に1回だけ行なえばOKです.

[注意]: この設定を行なうと,ネットワーク環境でファイルの共有,プリンタの共有が行なえなくなります.LAN環境で複数のマシンをネットワーク接続して利用している場合には,注意してください.

 

ローカルユーザー管理

 次に,[コントロールパネル]-[パーソナルWebサーバー]の[管理]タブから「管理」ボタンを押して,「インターネット サービス アドミニストレータ」を開きます.
 そして,「ローカルユーザー管理」という文字をクリックし,ローカルユーザー管理の画面に移ります.
 ローカルユーザー管理では,ユーザーとグループの管理が行なえます.ユーザーをグループにわけて管理することで,同じグループに属するユーザーが見ることのできるコンテンツの範囲を決めることができるので便利です.
 デフォルトでは,ユーザー,グループは何も登録されていません.「新規ユーザー」のボタンを押すことで,ユーザーの追加が行なえます.
 ユーザーの追加では,単にユーザー名とパスワードの設定を行なうだけです.この作業を繰り返し行ない,必要な分だけユーザーを登録していきます.

 

権限を決める

 ユーザーおよびグループの登録が終わったら,フォルダに対して,どのユーザーにアクセス許可するのかを決めます.これは,普通のWindows95のエクスプローラーから該当するフォルダをマウスで選択し,右クリックして「共有」を選ぶことによって行ないます.

 [注意]:権限は,共有するフォルダ単位でのみ決められます.WWW管理やFTP管理では,Windows95のフォルダとWWW/FTPサービスで見せるエイリアスの関連付けを行ないますが,この関連付けを行なったフォルダ単位でしか権限を設定できません.割り当てたフォルダの中に入っているフォルダ(つまりサブディレクトリ)に対して権限を決めることはできないので注意してください.

 デフォルトでは「世界」というユーザーに「読み取り専用」のアクセス権があります.「世界」とは「全ユーザー(匿名ユーザーを含む)」のことです.
 特定のユーザーのみ有効にしたいのであれば,まず「世界」をマウスで選択して,「削除」ボタンを押し,すでに付いている「読み取り専用」の権利を削除します.
 次に,「追加」ボタンを押し,権限を与えたいユーザーを選択して,適当なアクセス権を与えます.

パーソナルWebサーバーについての情報

 パーソナルWebサーバーについてのオンラインマニュアルは,パーソナルWebサーバーを実行後,インターネットエクスプローラーなどのWebブラウザから,“http://localhost/docs/”と入力することで参照することができます.
 パーソナルWebサーバーは,SSLなどのセキュア通信,ISAPIなどのサーバー側でプログラムを高速に実行する機構をも備えた高機能なサービスです.
 設定項目や運用方法は,WindowsNT Workstartionで動作するPeer Web ServicesやWindowsNT Serverで動作するInternet Information Serverとよく似ていますから,そちらの情報も運用上役立つことでしょう.