ドメイン名取得申請ガイド
最終更新日付:1997年09月22日
ドメイン名
domainという単語は、領地や範囲と言う様な意味を持っています。コンピュータの世界にこの言葉が使われると、それは支配権や依存関係が存在するネットワークの範囲、そしてその範囲内のコンピュータ群の意味になります。
この範囲に付けた固有の名前、これがドメイン名です。インターネットの場合、このドメイン名が個々のコンピュータを識別するホスト名やその中のデータの識別であるURL、URIの基本的な部分になります。
1つの空間を考えれば、このドメイン名は同じものが2つ以上無い事が必要です。インターネットという空間では、argus.ne.jp
というドメイン名はアーガスネットだけが使用し、他には使用されていません。このインターネットという空間で、ドメイン名の一意性を保証する機関がInterNIC、そして日本ではJPNIC(社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター)と呼ばれる組織です。
日本国内のドメインに対する名前、JPドメイン名は、その名前の最後が .JP で終わります。ドメイン名には大文字小文字の区別がありませんから、 .JP と.jp に違いはありません。
JPドメイン名には、地域型ドメイン名と属性型ドメイン名があります。地域型は、foo.tachikawa.tokyo.jp の様に、ドメイン名の4つのパートの内3つが行政区分の名前となるもので、地方自治体、企業、団体はもとより個人でも取得出来るものです。
属性型は、argus.ne.jp の様に、3つのパートの2番目が"ne"、"co"、"ac"など、その組織の形態を表すものです。日本でドメイン名を管理しているJPNICの基準によれば、属性型ドメイン名を取得する場合の対象は会社などの法人か、または個人を代表者とする組織である必要があります。
属性型ドメイン名の属性には、次の様なものがあります。
AC:教育および学術機関
AD:JPNIC会員
CO:企業または営利法人
GO:日本国政府機関
OR:AC,CO,GOに属さない法人、団体など
NE:ネットワークサービス
ドメイン名の選択
JPNICに対しドメイン名割当の申請を出すその第一歩は、どの様な名前のドメイン名を申請するか、です。申請可能なドメイン名は、各種の要件を満たしていなければなりません。
ドメイン名全体 全体の長さが区切りのピリオドを含め255文字以内。
英字、数字、ハイフン(マイナス記号)、区切りのピリオド以外の文字を使用していない事。
属性型ドメイン名の場合、
属性型ドメイン名を"第3レベル.第2レベル.第1レベル"とした場合、
("ARGUS.NE.JP"の場合、第3レベルは"ARGUS"、第2レベルは"NE"、第1レベルは"JP"です)
第1レベルは必ず"JP"である事。
第2レベルは属性型ドメイン名の属性の英字2文字である事。("OR"や"CO"など)
第3レベルは英数字から始まる3文字以上、63文字以下である事。
同一のドメイン名が登録済みで無い事。
ドメイン名割当を申請する組織、個人が、属性の要件を満たしている事。
地域型ドメイン名の場合、
地域型ドメイン名を"第4レベル.第3レベル.第2レベル.第1レベル"とした場合、
("FOO.TACHIKAWA.TOKYO.JP"の場合,第4レベルは"FOO"、第3レベルは"TACHIKAWA"、第2レベルは"TOKYO"、第1レベルは"JP"です)
第1レベルは必ず"JP"である事。 第2レベルは都道府県名または政令指定都市名である事。
第3レベルは市区町村名のヘボン式ローマ字表記である事。
第4レベルは英数字から始まる3文字以上、63文字以下である事。
同一のドメイン名が登録済みで無い事。
その他若干細かい要件がありますが、通常は影響を与えないでしょう。詳しくはJPNICのドキュメントをご覧ください。
属性型ドメイン名の場合、第2レベルの2文字は、そのドメインの母体がどの様な組織であるかを示しています。そして「ドメイン名割当を申請する組織、個人が、属性の要件を満たしている」場合に、その属性型ドメイン名が取得出来ます。
AC:教育および学術機関
学校教育法および他の法律の規定による学校(小・中学校、および高等学校を除く)、
学校法人、大学共同利用機関、大学校、職業訓練法人。
AD:JPNIC会員
JPNIC会員ネットワーク、JPNICがネットワーク運用上必要と認めた組織。
CO:企業または営利法人
株式会社、有限会社、合名会社、合資会社、相互会社、特殊会社、その他の会社
および信用金庫、信用組合その他の営利法人。ただし、その法人が外国法人である場
合には、外国会社の登記を日本において行っている会社に限ります。
GO:日本国政府機関
政府機関、各省庁所轄研究所、特殊法人(特殊会社を除く)。
OR:AC,CO,GOに属さない法人、団体など
財団法人、社団法人、宗教法人、監査法人、その他 AC,CO,GOに属さない法人、
任意団体、外国政府機関の在日公館その他の組織ならびに、国連,EU等の国際的公的機関、
各国地方政府(州政府)の駐日代表部事務所。
NE:ネットワークサービス
日本国内のサービス提供者が,不特定多数の顧客を対象として営利または
非営利でネットワークサービスを提供することを目的として、その顧客の
情報やサービスのコンテンツまたは機器を特定するネットワーク上の識別
子の一部とするために利用するドメイン名です。
つまりは、要件を満たさない組織は、その属性ドメインを取得出来ないという話になります。私企業がGOやACドメイン名を取得する、非営利団体がCOドメイン名を取得する、これらはみなアウトです。
また属性ドメインの中で、個人で取得可能と思われるものは、ADとNEです。個人事業者はその一般の扱いが会社と同じとしても、法人格が与えられている訳ではないので、COドメイン名取得の要件を満たさないでしょう。AC、GO、ORの要件を満たしていない事は勿論です。
入会金50万円、年会費30万円+αを支払ってJPNICの会員になり、JPNICが納得する様な何かの理由を見つければ、ADドメイン名を取得出来るでしょう。しかし、属性型ドメイン名を取得する事が目的でJPNIC会員になるというのは、その費用を考えれば、利に適うものでない場合がほとんどでしょう。
ネットワークサービスは、その運営母体が必ずしも営利法人その他の組織である必要はありません。実際、JPNICデータベースを見ると、個人運営のプロバイダが散見されます。しかしながら、どの様に調査するのか、または出来るのかは分かりませんが、実体のないネットワークサービスはドメイン名の取消の理由となりかねないので注意が必要です。
個人という事ではなく、仲間内で、という話になれば、ORドメインが取得出来る可能性があります。これは任意団体、例えば多摩手芸同好会、立川プレステ・クラブ、という様な組織です。この場合、任意団体は「権利能力のない社団」として扱われます。
「権利能力のない社団というためには、団体としての組織を備え、多数決の原則が行なわれ、構成員の変更にかかわらず団体が存続し、その組織において代表の方法、総会の運営、財産の管理等団体としての主要な点が確定していることを要する。(最高裁判決昭和三九・一〇・一五)」
つまりは、その団体に実体があり、運営のための会則が明文化されている、この要件が満たされれば良い事になります。
地域型ドメイン名の割当申請書
JPNIC文書「JPドメイン名(地域型)割り当てについて」に、高等学校と個人(個人事業者)の申請書の雛形があります。これを参考に書かれると良いでしょう。
属性型ドメイン名の割当申請書
属性型ドメイン名の割当申請書も、その大部分は地域型ドメイン名の割当申請書と同一です。
任意団体がORドメイン名を取得する場合は、
を添付する必要があります。
またネットワークサービスの場合、
を添付する必要があります。
申請手数料の振込
ドメイン名の割当を受けるには、手数料が必要です。申請がJPNIC会員経由でない場合、金額は消費税込みで2万円です。ちなみにJPNIC会員経由の申請の場合、会員であるNTTを通す時には1万円、その他では6千円から2万円が相場の様です。また米国の手数料は、新規登録において100ドルです。この100ドルには、2年分のメンテナンス費用(ドメインの維持費用)が含まれます。日本においては、JPNICが直接、ドメインの維持費用を徴収する事はありませんが、JPNIC会員に対する年会費に、その傘下のドメイン1つに付いて、1万円の変動分があり、多くのプロバイダはこの1万円をドメイン維持費用として徴収しています。
ともあれ、この金弐万円也を、JPNICの口座に振り込みます。
東京三菱銀行 お茶の水支店 普通 0275285
日本ネットワークインフォメーションセンター
割当申請書の送付
割当申請書をJPNICに対して送付する方法は、電子メイルと郵送があります。電子メイルの方が何かと便利です。
電子メイルで送付する場合は、割当申請書と添付文書を1つにし、Subject(件名)を"New: XXXX.YY.JP"(XXXX.YY.JPは割当申請を行うドメイン名)として、メッセージを作ります。このメッセージをapply@nic.ad.jpへ送付します。この後少し待つと、JPNICから申請のメッセージを受け取った事を示す返事が来ます。
申請書に何も不備があった場合に、JPNICからメイルが来ます。大体は「ここをこの様にこちらで直しました。問題があれば至急連絡してください」の様なものです。重大な間違いの場合には、申請書を修正して送り直す事になります。
この後、申請書あるいは申請内容に問題が無ければ、大体1週間程度で、割当通知が送られてきます。
ネームサーバ(DNS)の立ち上げ
「ホームサーバ接続」に関して:
独立ドメインで「ホームサーバ接続」を運用される場合、弊社のDNSをその独立ドメインのDNSとします。
ホームサーバのPCをDNSとして機能させる必要はありません。
ドメイン名を取得しただけでは、そのドメイン名は有効になりません。そのドメインのネームサーバ(DNS)の立ち上げと、JPNICのデータベース/ネームサーバへの登録を行う必要があります。
ドメインを運営する場合、DNSが2つ以上ある事、というのがJPNICの基準になります。JPNICの文書「ドメインネームサーバの設定手続きについて」では、登録に際し、「JPNIC では、現在、このチェックを行っておりませんのでご了承下さい」と書かれていますが、いつ何時このチェックが行われ、データベースから削除されないとも限りませんから、2台を登録する様にします。
何処にそのドメインのDNSがあるか、については、特別な規定はありません。ドメイン内の2台のコンピュータをDNSとして機能させる、あるいはもっと極端な話とすれば、1台のコンピュータに2つのIPアドレスを振って、見かけ上2つのDNSを用意する事でも、一応は構わないでしょう。しかし、同一ドメインに2つ、あるいは1台のコンピュータを2つのDNSに見せかける事は、信頼性という点で大きな問題になるのは必然です。
2つのDNSのうち、主たるDNS(プライマリDNS)はそのドメイン内に置き、予備的なもう1つ(セカンダリDNS)は他のドメイン、例えば接続しているプロバイダのドメイン内に置く、という事が、信頼性の点から推奨されます。ほとんどのプロバイダは、セカンダリDNSを用意してくれます。
JPNICのデータベースへのDNSの登録
「ホームサーバ接続」に関して:独立ドメインで「ホームサーバ接続」を運用される場合、お申し込みの時点でこれらの処理を弊社が行います。
従って、プロバイダの接続承認、JPNICデータベースへの登録などを行う必要はありません。
JPNICのネームサーバはJPドメインの総元締め的なネームサーバで、あるJPドメイン内のホスト名やIPアドレスを相互に変換する場合、どこへ問い合わせれば良いかの情報を全て持っている事になります。
このJPNICのネームサーバに登録するためには、JPNIC会員のプロバイダが接続を承認している必要があります。これはプロバイダに対し、文書、メイル、あるいは口頭で行われます。プロバイダがJPNIC会員でない場合には、その上位プロバイダが接続を承認する事になります。
接続承認が行われ、JPNICのデータベースに何らかの変更が加えられた後は、JPNICのデータベースにDNSの登録を行います。これは次の様な登録フォームをapply@db.nic.ad.jpへ送ります。
Domain Information: [ドメイン情報]
a. [ドメイン名] NIC.AD.JP
f. [組織名] 日本ネットワークインフォメーションセンター
g. [Organization] Japan Network Information Center
h. [郵便番号] 101
i. [住所] 東京都千代田区神田駿河台2-9-18 萬水ビル3F
j. [Address] Mansui Bldg. 3F
2-9-18 Kanda-Surugadai, Chiyoda-ku
Tokyo 101, Japan
k. [組織種別] ネットワーク管理組織
l. [Organization Type] Organization of Network Administration
m. [運用責任者] NM050JP
n. [技術連絡担当者] NM050JP
n. [技術連絡担当者] 1
v. [経理担当者] NM050JP
p. [ネームサーバ] ns1.nic.ad.jp
p. [ネームサーバ] ns2.nic.ad.jp
s. [使用IPネットワーク] 202.12.30.0
y. [通知アドレス]
Network Information: [ネットワーク情報]
a. [IPネットワークアドレス] 202.12.30.0
b. [ネットワーク名] JPNICNET
f. [組織名] 日本ネットワークインフォメーションセンター
g. [Organization] Japan Network Information Center
h. [郵便番号] 101
i. [住所] 東京都千代田区神田駿河台2-9-18 萬水ビル3F
j. [Address] Mansui Bldg. 3F
2-9-18 Kanda-Surugadai, Chiyoda-ku
Tokyo 101, Japan
k. [組織種別] ネットワーク管理組織
l. [Organization Type] Organization of Network Administration
m. [運用責任者] NM050JP
n. [技術連絡担当者] NM050JP
n. [技術連絡担当者] 1
v. [経理担当者] NM050JP
p. [ネームサーバ] ns1.nic.ad.jp
p. [ネームサーバ] ns2.nic.ad.jp
y. [通知アドレス]
Host Information: [ホスト情報]
a. [ホスト名] ns1.nic.ad.jp
b. [IPアドレス] 202.12.30.33
n. [技術連絡担当者] NM050JP
n. [技術連絡担当者] 1
y. [通知アドレス]
黒い字の部分は、ブランクの登録フォームに既に書かれている部分で、項目名などです。青字の部分は、ドメイン名取得申請の時に書き込んだ情報です。赤字の部分がDNSの登録に関する部分です。上の例では、DNSとして、ns1.nic.ad.jp と ns2.nic.ad.jp を登録しています。「使用IPネットワーク」は、そのドメインが使用するIPアドレスの範囲です。
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